2015年11月

ついにこの時がやってきてしまった…。
レガシーで行われたグランプリ、シアトル・タコマ。
優勝は土地単デッキです!

Grand Prix Seattle-Tacoma on 11/5/2015
Winner 土地単/Lands
Finalist BURデルバー/Grixis Delver
3rd Place 奇跡/Miracles
4th Place リアニメイト/Reanimator
5th Place BUG続唱/Shardless Sultai
6th Place BURデルバー/Grixis Delver
7th Place 魔の魅惑/Aluren
8th Place BUG続唱/Shardless Sultai

land (35)
2 《平穏な茂み/Tranquil Thicket》
4 《演劇の舞台/Thespian's Stage》
4 《リシャーダの港/Rishadan Port》
4 《不毛の大地/Wasteland》
1 《裂け岩の扉/Riftstone Portal》
1 《The Tabernacle at Pendrell Vale》
1 《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
2 《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
1 《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
1 《森/Forest》
2 《Taiga》
4 《燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows》
4 《暗黒の深部/Dark Depths》
3 《Maze of Ith》
1 《Glacial Chasm》


Spells(25)
4 《壌土からの生命/Life from the Loam》
4 《ギャンブル/Gamble》
4 《輪作/Crop Rotation》
4 《罰する火/Punishing Fire》
4 《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
4 《踏査/Exploration》
1 《マナ結合/Manabond》


sideboard (15)
1 《Karakas》
1 《ボジューカの沼/Bojuka Bog》
4 《クローサの掌握/Krosan Grip》
1 《溶鉄の渦/Molten Vortex》
4 《抵抗の宝球/Sphere of Resistance》
2 《窒息/Choke》
explorationgroveofburningwillowpanishingfire
レガシーでは珍しい青くないデッキ、土地単。
そもそも、成立時は50~40枚くらいあった土地の枚数も
どんどん削られて、もはや土地"単"って名称はどうなの?
という疑惑も無くはないデッキとして有名ですね。


・その戦略
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》、《踏査/Exploration》で
マナ加速し、《罰する火/Punishing Fire》、《Maze of Ith》で盤面を掌握。
終盤になれば、《暗黒の深部/Dark Depths》と
《演劇の舞台/Thespian's Stage》で一気にゲームを決めてしまいます。
一撃必殺を内包したコントロール、というところで、
奇跡/Miraclesデッキとも共通点を見つけられますね。


・強み
wastelandlifefromtheloam
これだけ特殊地形が入っているのだから、
《不毛の大地/Wasteland》が効かないはずがない!
というのが対戦して一番最初に抱く感想なのですが
その実、《壌土からの生命/Life from the Loam》のせいで
一時凌ぎにしかならないのが実情です。正直、全く効果ないです。
今回のグランプリで一番採用率が多かったのが
この《不毛の大地/Wasteland》ということですから、
それを無視できた土地単が優勝、というのも頷ける話です。


・弱点
青くないところ。
《罰する火/Punishing Fire》、《輪作/Crop Rotation》以外は
見えている情報で戦うことになるため、妨害を気にせず動ける
コンボデッキが最大の弱点…だったのですが
先日の《時を越えた探索/Dig Through Time》禁止により
筆頭格のオムニテルがその数を急激に減らしました。
今回の優勝の最大の要因はまさにそこだと思われます。

また、土地単なんて名前のくせに
土地事故が結構頻繁に起こります。
これだけ無色土地や、マナの出ない土地が入っていれば当然です。
そのため、テンポを取られて負けることがよくあるので
息切れ覚悟で序盤から呪文を打ち消していけば
フェアデッキでも勝てる…かも?
tabernacleatthependrelvalerishadanport
青くないデッキの既成概念を打ち崩す土地単デッキ!
名前の長い土地さえ何とかなればもう少し普及しそうではありますが
全国のフェアデッキ使いにとっては、このままでいて欲しくもあります!
《The Tabernacle at Pendrell Vale》よ、永遠に!

本日は我らがオルゾフ教団にとって喜ばしいお知らせがあります。
幽霊議員カルロフ氏が再臨なされました。
karlovoftheghostcouncil
ghostcounciloforzhovaobzedatghostcouncil
幽霊議員の登場は実に3度目。
単独での収録は初めてでございます。

カルロフ氏自らがこうして姿を現したのも、現カルロフ家の
影響力の低下を嘆いてのこと。
teysaorzhovscionteysaenvoyofghost
我らが御曹司は一体何をしているのでしょうか!?
よもや色恋沙汰などにかまけていなければよいのですが…。

さておき、今回はカルロフ氏の復職を祝して
レガシーで氏を上手く使えるか、考えてみましょう。

Deadguy Ale - Sample
Land(21)
4 《湿地の干潟/Marsh Flats》

4 《汚染された三角州/Polluted Delta》
3 《Scrubland》
3 《不毛の大地/Wasteland》

2 《平地/Plains》
2 《沼/Swamp》
1 《Bayou》
1 《Karakas》

1 《高級市場/High Market》

Creature(19)
4 《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》

4 《ルーンの母/Mother of Runes》
4 《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
4 《闇の腹心/Dark Confidant》
3 《Karlov of the Ghost Council》

Spells(20)
4 《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
4 《思考囲い/Thoughtseize》
3 《Hymn to Tourach》
3 《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
3 《未練ある魂/Lingering Souls》
1 《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》
1 《戦争と平和の剣/Sword of War and Peace》
1 《殴打頭蓋/Batterskull》

stoneforgemysticbatterskull
やはり誰もが思いつくであろう、デッドガイ・エイル。
石鍛冶で持ってこれる装備品はどれもライフゲイン能力付き。
死儀礼とも相性が良いです。
カルロフ様がいなくても勝てる気がするのは気のせいです。カルロフ様なくして栄光はありません。
baziliskcollarleoninsicali
このまま装備品に寄せても面白いですし
soulwardensoulsquire
モダンでよく見るソウルシスターズ型にしても面白そうですね。
aethervialchromemox
いずれにしても、テンポがカギなので
《霊気の薬瓶/AEther Vial》や
《金属モックス/Chrome Mox》が重要になりそうです。

やはり低マナ域のカードが登場すると俄に活気立つのがレガシー。
信奉者の皆様も、カルロフ様を使いこなして信仰心を示しましょう。

ここ最近更新頻度が落ちた?
はい。なぜなら管理人ムンナはプロツアー最初の道、
プロツアー地域予選(RPTQ)に出場していたからです!
決してサボっていたわけではありません。そこらの速報サイトとは違います。
実力のある管理人が贈る戦略・実践記事のあるサイト、それがヴィズ速です。


使用したデッキはナヤ・カンパニー!

MOONaya Company - Munna
lands (22)
4 《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
4 《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
3 《寺院の庭/Pendelhaven》
3 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2 《森/Forest》
2 《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
1 《平地/Plains》
1 《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》

1 《幽霊街/Ghost Quater》
1 《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》

creatures (27)
4 《野生のナカティル/Blighted Agent》
3 《貴族の教主/Noble Hierarch》
2 《極楽鳥/Birds of Paradise》
4 《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
3 《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》
2 《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
4
《ロクソドンの強打者/Loxodon Smiter》

3 《台所の嫌がらせ屋/Kithcen Finks》
2 《聖遺の騎士/Knight of Reliquary》

Spells (11)
4 《流刑への道/Path to Exile》
3 《稲妻/Lightning Bolt》
2 《勇敢な姿勢/Valorous Stance》
2 《集合した中隊/Collected Company》


sideboard
3 《神聖なる月光/Hallowed Moonlight》
2 《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》
2 《古えの遺恨/Ancient Grudge》
2 《コーの火歩き/Kor Firewalker》
2 《月の大魔術師/Magus of the Moon》
1 《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》
1 《石のような静寂/Stony Silence》
1 《血染めの月/Blood Moon》
1 《呪文滑り/Spellskite》
wildnacatlcollectedcompanyhallowedmoonlight
一般的なナヤ・カンパニーと違う点は
デッキ名にもなっている《神聖なる月光/Hallowed Moonlight》の採用です。
リビング・エンドやグリセルシュート、実は相性が悪いエルフや同型に対し
予想外の角度からメタることができます。
その他、細かい点としては調整のうちにそこまで強くないと感じた
《集合した中隊/Collected Company》を減らしたり、
黒系ミッドレンジへのメタで単体の制圧力より場持ちの良さを優先して
《聖遺の騎士/Knight of Reliquary》ではなく
《台所の嫌がらせ屋/Kithcen Finks》を採用したり、といったところです。

RPTQへ参加するきっかけとなったPPTQの結果はこんな感じ。

グリセルシュート ×○×
親和 ×○○
ジャンド ×○-
ジャンク ×○○
タルモツイン ×○○
SF グリクシスコントロール ○○
F ジャンド ○○

あらためて見返すと、メタ読みが上手くいった感じです。
アンフェア系デッキには勝率は良くないものの
グリクシスやジャンドといった相手に無類の強さを誇るナヤ。
RPTQ本戦もこれでいこう!と決めました。

果たして結果は…!?







バーン ○×○
同型(5位) ××
アイアンワークス ×○×
BG感染 ×○○
WBトークン ×○×

無念の2-3ドロップ…!
く、悔しい!特に2回戦の同型!

ここからは敗因を冷静に分析していきます。
まぁ一番はモダンシーズン終了に伴い
ろくに練習時間がとれなかったこともあるのですが…。

敗因1 メタゲームの読み違い
"RPTQ=全国の猛者(もさ)達が集う群雄割拠の戦場"を
イメージし、Tier1の親和、バーン、双子やグリクシス、
土地コンボだらけの大会をイメージしていましたが
実際には日本レガシー選手権やBMOで幾度となく経験してきた
普通の100余人規模の大会とそんなに変わらない雰囲気でした。
ただ、2回戦で負けた同型の方はそのまま5位まで行っているので
デッキ選択はそこまで間違っていなかった、と思います。

次回モダンの大会に出るときは、メインをあまり丸くさせすぎず
やりたいことやコンセプトを曲げすぎないことが必要と感じました。
今回の場合、《集合した中隊/Collected Company》や
《聖遺の騎士/Knight of Reliquary》を減らしすぎ、
もとの「生物を並べて殴る」軸が少しぶれてしまったと反省しています。


敗因2 モダン経験の足りなさ
比較的札幌にてモダンの大会には出ていたと自負はありましたが
所詮、井の中の蛙。本州やMOプレイヤーの練習量には敵いません。
3回戦目のアイアンワークス戦は、別に経験があったから
どうにかなった、というわけではありませんが
もう少し何とかならなかったのか…?と感じました。

というわけで、マッチを個別に見ていきます。


1回戦 バーン ○×○
初戦から、DTKのRPTQ TOP16の方とのマッチで
緊張してガッチガチになるも、サイド後はきちんとマリガンで
《コーの火歩き/Kor Firewalker》をキープできたので
ここは下手くそなりに頑張った、と思います。
korfirewalker


2回戦 ナヤ・カンパニー(5位) ××
反省マッチその1。完全に同型との対戦は意識していませんでした。
《集合した中隊/Collected Company》と《聖遺の騎士/Knight of Reliquary》の
枚数から考えて、物量では敗北は必至です。
サイド後、手札には《ロクソドンの強打者/Loxodon Smiter》があり
フェッチで何となく《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》を持ってくると
次のドローは《月の大魔術師/Magus of the Moon》!
《平地/Plains》が無かったため先に強打者を出さざるを得ず
テンポが全くとれない、というミスもありました。
相手は《流刑への道/Path to Exile》を握っていたため
直接の敗因ではないとは思いますが、経験があれば防げたミスのはず。


3回戦 アイアンワークス
要するに以前紹介した《蔵の開放/Open the Vaults》デッキです。
clarkclanfoundrychromaticstaropenthevault
対戦してわかったのが、コンボが始まると干渉手段が無く
単なるアーティファクト破壊が何も役に立たないことでした。
確実に、墓地対策カードが少なすぎたことを感じました。
stonysilenceecholingtruth
3本目、《石のような静寂/Stony Silence》を握り勝利を確信!
その後もアーティファクト破壊カードを次々と引き込み
一息つくも、《残響する真実/Echoing Truth》でバウンスされ
次のターンでコンボが決まり敗北。ま、そうですよね…。


4回戦 BG感染 ×○○
1戦目は手札確認後、飛行感染持ちにオールインされて負け。
2戦目、3戦目は《ファイレクシアの十字軍/Phyrexian Crusader》を
出されるも、《タルモゴイフ/Tarmogoyf》がこれを何とか退いてくれました。
phyrexiancrusader


5回戦 WBトークン ×○×
ここにきて相性最悪のマッチアップ。
《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》を引き込まないと
トークン軍団に延々とチャンプブロックされて負けてしまいます。
しかしここは今日の人。1、2本目できちんと引いて望みを繋ぎます。
迎えた3本目、相手トリマリで勝利を確信!
…すると、こちらは土地が2枚で止まってしまい
相手のライフ1点まで追い詰めるも、負けてしまいました。
最後の最後、一番重要なところで
《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》を引けませんでした…。


RPTQ at Tokyo on 10/31
Winner 呪禁オーラ/Aura Hexproof
Finalist ジャンド/Jund
3rd Place WUB導師/Esper Mentor
4th Place バーン/Burn
5th Place ナヤ・カンパニー/Naya Company
6th Place GRトロン/Tron
7th Place WURコントロール/Tricolor Control
8th Place タルモハサミ親和バーン/Affinity
RPTQ東京、結果はこんな感じです。
当たり運のせいにしたくはないですが、Tier上位デッキに
もっと当たりたかったですね。
ただ、やはり遠征しての競技プレイは本当に楽しい!ので
これからもグランプリやPTQは積極的に参加したいと思います。

以上、何の参考にもならないかもしれませんが、RPTQ参戦記でした!

↑このページのトップヘ