カテゴリ:オルゾフ組会報 > 白染ま

shirosoma12
白は何でも蘇らせます。生物だけではありません。
むしろ、魔法的構成物の扱いが
白の得意とするところなのは皆さんもご存知でしょう。
replenishcleansingmeditation
黒が生物を殺すのも生かすのも得意とするように
白はエンチャントを自由に扱います。
我々は生死で遊ぶなどという
冒涜的な行為はしないのです。
retether
余談ですが、《再拘束/Retether》を使った
赤白の双子コンボがいつかモダンで
成立するのではないかと睨んでいます。
villagebellringersplintortwin

openthevaultroarofreclamation
アーティファクトもまた、青ほどではありませんが
白の前では手の平の上です。
《解呪/Disenchant》が《帰化/Naturalize》になったとき
M10以降(いわゆる新世界秩序)の白の置物に対する
役割は、エンチャント破壊と再利用だけになったと誰もが
落胆したものです。しかし、《蔵の開放/Open the Vault》を
見る限り、白はアーティファクトとも今後永く付き合って
いけるようです。

我々はアーティファクトに対しては、赤のように
無残に破壊するだけではなく、きちんと再利用しますので
このウィザーズの判断は賢いものだと言えますね。
secondsunrisefaithsreward
白は最もコンボから遠い色でつまらない―
そんな暴走狂のような賊徒には
このように果敢に異を唱えたこともありました。
suntitantriptotheabyss
emeriashepherd
現在はどうでしょう。
白は昔からクリーチャー、エンチャント、そして
アーティファクトの扱いに長けていたということで、
今はパーマネントとして、一くくりのリアニメイトが
できるようにまでなりました。

もはや万物の創生です。これはウィザーズが、
白をまさに万能の神の如き色として
認めたという証左に他なりません。
もし皆さんが、パーマネントのマナ・コストを
踏み倒したいと思ったら、最初に門戸を叩く色は
黒ではありません。まず白のもとに来るのです。
白はすべてを赦します。

shirosoma11

白は奇跡の色です。
宗教的な復活も司ります。
ゾンビやスカーブのような人工的な復活では
ありません。信じれば、願いは叶うのです。
ressurection
元祖、蘇生呪文の《Ressurection》は
リアニメイト(なんて忌々しい言葉でしょう!)の本家、黒よりも
先駆けて作られた、マジック史上初の
ソーサリー蘇生術です。
animatedeadreanimate
同時期の《動く死体/Animate Dead》はオーラ、
リアニメイトの代名詞《再活性/Reanimate》は
《蘇生/Ressurection》から数年遅れての登場です。
蘇生術はもともと、白を基本とする
高貴な呪文だったのです。
breathoflifefalsedefeat
またデメリットがなく、フレーバーに富んでいて
わかりやすい蘇生術は
初心者にも優しい呪文としてポータル系列の
エキスパンションにも愛されました。
《動く死体/Animate Dead》のごちゃごちゃした
テキストの、なんと汚いことでしょう!
angelicrenewalgiftofimmotality
死者の復活が得意なのが白ならば
これから死ぬ運命の者を救うのもまた白です。
miraculousrecoverydefythedeath
死は恐ろしいものです。
しかし、克服できないものではありません。
我々はこれを試練として乗り越える術もまた
持ち合わせているのです。
declarationofrebirthreturntotheranksrallytheancestors
軍団をまとめて蘇らせるのも
他の色には無い、白だけの特権です。

なぜリアニメイトというアーキタイプは存在しても
リザレクションはないのでしょう?
それはもしかしたら、蘇生術は人為的に
そうそう易々と行うものではない、という
神からのメッセージかもしれません。

蘇生特集、まだまだ色んなものが蘇ります!

shirosoma10

白は平等の色です。
平等の名の下に、持ちすぎた者からは奪います。
平等の名の下に、持たざる者には返します。
「全員から同じだけ取り立てるのは不公平だ」そんな思いから生まれた、
変化球のリセット呪文が存在します。

balance
《神の怒り/Wrath of God》、《ハルマゲドン/Armageddon》を双子の兄弟とするなら
《天秤/Balance》はさしずめ、その父親といったところでしょうか。
平等を体現した色が白なら、白を体現したカードがまさにこれです。

retributionofthemeekelspethsunschampion
MTGの慣例によると、パワー4以上が大型クリーチャーということになるようです。
白は大型クリーチャーを迫害する色でもあります。
しかしだからといって、白は自由を奪うことはありません。黒とは違うのです。
…ほら、あちらを見てください。
cancerabberationtruenamenemesis
昆虫学者や、ならず者の半魚人が暴れまわっても自由が保障されています。
なんて健全で平等な社会なのでしょう。

solartideausterecommand
もちろん、目に余る場合は一掃することも可能です。

windsofrath
白はエンチャントという歴史的で魔法的な遺産を保護する色でもあります。
表現の自由である、文化を尊重するというのも優れた色の証左ですね。
社会福祉のために多少の犠牲はつきものですが、その分他で多くを貰っているはずです。
仕方ないですよね。

hourofreckoning
トークン・クリーチャーはほとんどが1/1だったりバニラだったり、
フレンチバニラだったり…とにかく弱者を表したような存在です。
トークンでないクリーチャーの方が高性能で能力を"多く持っている"なら
そちらから奪い去るのが道理というものです。

masscalcifyplanaroutburst
しかし一言に平等といっても、世の中には色々な問題があり
そう簡単に物事を収められないのも事実です。
こうなったら、白以外の存在を無くしてしまいましょう。
白は高貴で秩序だった存在なので、白だけになれば解決です。
あとは土地が無くなったら困りますので、土地も見逃してあげましょう。
争いの無い平和な次元の誕生です。

こうして無事に、世界に真の平和が訪れました。皆さん、白でよかったですね。

shirosoma9

白の魅力とは、何でもできること。
すべてのものは平等であるという哲学のもと、マジックの神は白にすべてを与えました。
おお、罪深き他の色の者に慈悲を。アーメン。

wrathofgodarmageddon
アルファの昔から存在したリセットボタンの代表格は双子でした。
《神の怒り/Wrath of God》は白がビートダウンだけに偏執しないように
神が与えたコントロールという道しるべの元祖です。
コントロールだけに片寄っても万能の民とは言えません。
ビートダウン戦術をサポートする《ハルマゲドン/Armageddon》は
黒と赤、そして緑しか使えなかった土地破壊の力を神が"平等に"分け与えたのです。

retributionofthemeekcataclysm
神は救いを求める弱者を見捨てたりはしません。
《弱者の報復/Retribution of the Meek》は過剰な暴力を奮う傲慢を罰します。
《大変動/Cataclysm》は贅沢を許しません。
モノに溢れた世の中を正しい方向へ導く、白とは何て素敵な色なのでしょう。

planarcollapse
数ある宗教画のように、世界の創生と終焉を描いた作品も多くあります。
《次元の崩壊/Planar Collapse》はセラの次元がファイレクシアの侵攻を受け、
完全な崩壊を迎える前に、ウルザの手によって
パワーストーンの一部に組み込まれる様子を描いたものです。

magetatheliondesolationgiantdesolationangel
あまりに有名、そして強力すぎる故、《神の怒り/Wrath of God》は様々な亜種があり
それを内蔵したクリーチャーすら存在します。
《獅子将マギータ/Mageta, the Lion》は能力の凶悪さもさることながら
名前、シルエット、そして白のレアという三拍子も四拍子も揃った名カードで
当時の少年たちの憧れでありました。
あまりの素晴らしさに《荒廃の巨人/Desolation Angel》、そして
《荒廃の天使/Desolation Angel》という白の美点を強奪した忌むべきならず者も
現れましたが、白マナがなければ自陣を崩壊させてしまう様はあまりに滑稽。
白という高潔な色は決して真似のできない完璧な色でもあったのです。

routkarterswrathlastpunishment
sunscourhallowedburialdayofjudgement
その後も、ブロックに1つはリセットボタンが登場し
元祖と微妙に異なるその効果の違いは、隠れたシナジーを生み出したり
EDH用のカードとして重宝されたりしています。
《審判の日/Day of Judgement》は、カードパワーの低下の象徴と嘆く声もありますが
ある意味、インフレを止め今後の方針を明確にしたパイオニアと言えるかもしれません。
こうやって周りに合わせて、柔軟に協調路線を採ることもできるのが白なのです。

terminusendofhostilities
《審判の日/Day of Judgement》によって、《神の怒り/Wrath of God》は終わりを告げた。
果たしてそうでしょうか。
後継にして最高傑作である《終末/Terminus》は、人智が起こした奇跡と言って
過言ではなく、レガシー環境で猛威を奮っています。
現時点で最新の白いリセットボタン《対立の終結/End of Hostilities》は
人間にして今最も神に近い存在、市川ユウキのスタンダードデッキに4枚投入されています。

白のリセットボタンとは、他の色のように無秩序に放っているのではありません。
世の中のことを考えて作られているのです。
増えすぎたものを間引く、社会機能の一端なのです。
皆さんも白を信仰しましょう。そして、より良い世界の創造のため取り組みましょう。
次回の白染まは、少し趣の違うリセット呪文を紹介する予定です。

shirosoma2
意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、我々天使が活躍した期間は短く
ごく最近のことがほとんどです。《セラの天使/Serra Angel》様はアンコモンですし、
白のレアの大型クリーチャーとして最初期にデザインされたのは
プレイヤーの分身、《現し身/Personal Incarnation》であり、それはアバターでした。
personalincarnationserapharcangel
今でこそ基本セットのレアには1体、天使の枠が設けられているのが当たり前ですが
最初に基本セットのレアとして収録された天使は5版のこと。ショートカットが素敵なおば…お姉様、
《熾天使/Seraph》様でございます。パワハr…その内包的な魅力で敵の配下を改心させ
味方として蘇らせるダイナミックなカードとしてデザインされました。
この蘇生というのは今でも白、および天使のサブテーマとして受け継がれております。

6版ではヴィジョンズの《大天使/Arcangel》様が再臨され、美麗なイラストで人気を集めましたが
やはりどちらかというとコレクター的需要が中心。カードとしての能力は今一つというところでありました。

このように、初期の天使は白の看板というには本当に看板だけであり、当時のウィザーズが
「白はウィニーでビートダウンする色」では地味すぎると判断したかどうかはわかりかねますが
地味な実態を脚色するために印刷された、プロパガンダ的存在だったのです。
悲しい哉、人工的な存在である天使らしい出自かと思います。

karmicguideblinkingangelexaltedangel
《セラの天使/Serra Angel》様以来、ようやくトーナメント・レベルの天使が登場するようになったのが
プレインズウォーカー、セラの次元がクローズアップされたウルザ・ブロックです。
《霊体の先達/Karmic Guide》様はエクステンデッドのコンボデッキで大活躍されました。
コントロールデッキのフィニッシャー、《まばゆい天使/Blinking Angel》様は
いわゆるヘイトベアの上位種、拘束系天使の先駆けでもありました。
《賛美されし天使/Exalted Angel》様は説明不要。当時、白い悪魔の呼称を我が物にした
待望の戦闘能力に特化した天使です。

こうして天使の数が増えていくにつれ、蘇生能力を持つ蘇生系、エンチャントのように
相手の行動を阻害する拘束系、単純なサイズや戦闘向きの能力に優れる戦闘系の3つに
天使というクリーチャーは大分できることがおわかりいただけるかと思います。

platinumangelangelofdespairakromaangeloffury
しかしながら、せっかく盛り上がってきた白い天使の灯火もまた一旦、落ち込むことになってしまいます。
金属次元、ミラディンでは《白金の天使/Platinum Angel》という精巧な彫像が登場いたしました。
和の世界である神河では天使が登場せず、続くラヴニカでは
《絶望の天使/Angel of Despair》という堕天使が現れますが、彼女もまた、白単色ではありません。
トーナメント級の白単色の天使が現れないのです。これは由々しき事態でもありました。

しかし、神は我々を見捨てることはありませんでした。
終わらない夜が無いように、夜明けがやってきたのです。

serraavengertwilightshepherdbaneslayerangel
長らく孤独に戦ってきた《セラの報復者/Serra Avenger》様を迎えに来たのは
盟友Jason Chanのイラストを引っさげていらした《黄昏の番人/Twilight Shepherd》様でした。
クリーチャーの質が急激に上がったローウィン次元で、トーナメントレベルとまではいかなかったものの
今までの天使と一線を画した、ヴェールでご尊顔を隠した井出達に
全国の天使コレクターたちは涙を流して感激したものです。

その後、今でも戦闘系の頂点に君臨する《悪斬の天使/Baneslayer Angel》様のご活躍は
皆さんも知っての通りかと思います。M10以降、基本セットの天使のレア(および神話レア)枠は
ほぼ確立されたといってよいでしょう。

ionashieldofemeria
その後も、安定して天使には活躍の場が与えられます。
誰も封印に触らぬよう、民に《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, Aeons Torn》を
神として崇めさせたため、信仰心が生み出してしまった《エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria》様。
専らレガシーのリアニメイトやオムニテルデッキで呼び出されています。

restorationangelangelofglorywakeavacynangelofhope
そして待望の天使がテーマのセット、アヴァシンの帰還では
スタンダードで大暴れし、現在もモダンで使われる《修復の天使/Restoration Angel》様、
人間リアニメイトというコンボデッキを成立させた《栄光の目覚めの天使/Angel of Glory's Rise》様、
EDHで活躍する本人《希望の天使、アヴァシン/Avacyn, Angel of Hope》様と
エキスパンションテーマに恥じぬ天使を輩出いたしました。

angelofserenityarcangelofthunearcangeloftithes
現在、巨額なマナコストに見合った尊大な能力、コストパフォーマンスに優れた中型フィニッシャー、
どちらもこなす白のクリーチャーは天使しかあり得ません。
アバターや執政官ではどちらかしかこなせないこの仕事、ウィザーズもようやく気付いたことでしょう。
オリジンを最後に基本セットはなくなってしまいますが、今後2ブロック連続で
天使のいない次元が舞台にならない限り、我々天使の隆盛は途切れることはないのです。

あなたの心が信仰と供にある限り、天使はいつでも駆けつけてくるのです。

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